セットアップオフィスとは? 通常オフィスとの違いや魅力を徹底解説

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セットアップオフィスとは、あらかじめ内装デザインや基本的な家具が整えられた状態で提供される、非常に利便性の高いオフィスです。
特に、事業の成長スピードが速いスタートアップやベンチャー企業にとって、「初期費用を抑えたい」「すぐに事業を開始したい」といったニーズに応える新しいオフィスの選択肢として、近年大きな注目を集めています。
今回の記事では、セットアップオフィスとは何か、その特徴から、その他オフィスタイプとの違い、メリットや注意点、さらには具体的な選び方のポイントまでを詳しく解説します。『Officci』でご支援をしたセットアップオフィス移転成功事例も紹介していますので、オフィス移転をご検討中の経営者・ご担当者は、ぜひ参考にしてください。
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セットアップオフィスとは? 通常オフィスとの違いを解説
セットアップオフィスとはどのようなものか理解するために、まずは一般的な「通常オフィス」との違いについて、「内装設備」と「賃料」の違いから見ていきましょう。
内装設備の違い
冒頭でも少し触れましたが、通常オフィスが床や壁、天井のみの内装構築がない状態で貸し出されるのに対し、セットアップオフィスとは、あらかじめデザイン性の高い内装や会議室、オープンスペースなどが構築されている点が大きな違いのオフィス形態です。
通常オフィスの場合、入居する企業が自ら内装デザイン会社や工事業者を手配し、一からオフィスを作り上げる必要があります。これには、坪あたり20万円~40万円程度の内装工事費用と、3ヶ月~5ヶ月程度の期間を要するのが一般的です。
一方、セットアップオフィスとは、こうした内装工事が一切不要なオフィスです。物件によっては、デスクや椅子といったオフィス家具まで備え付けられているため(フルセットアップ仕様)、契約後最短即日~1週間程度で業務を開始できるケースも多く、オフィス移転にかかる初期費用と時間を大幅に削減できます。
賃料・坪単価の違い
初期費用を大幅に抑えられるセットアップオフィスですが、その分、月々の賃料は通常オフィスに比べて割高に設定されているのが一般的です。
これは、本来であれば入居テナントが負担するはずの内装工事費や家具購入費を貸主側が投資し、その費用を賃料に上乗せしているためです。具体的には、通常オフィスの賃料相場に比べて坪単価が5,000円~10,000円ほど高く設定されているケースが一般的です。
この賃料・坪単価の違いは一見デメリットにも思えますが、見方を変えれば、「内装工事費等で発生する多額の初期投資を月々の経費として分割払いしている」と捉えることもできます。特に、手元のキャッシュを事業投資に集中させたいスタートアップやベンチャー企業にとっては、キャッシュフローを平準化することができる、非常に合理的な財務戦略上の選択肢となり得るでしょう。
今セットアップオフィスがアツい!人気のワケとは
数々のメリットがある「セットアップオフィス」。どうして近年、人気が高まっているのでしょうか。その理由を紐解いていきます。
コロナ収束後、オフィス回帰の流れが顕著に
コロナ禍で急速に普及したリモートワークですが、最近では「コミュニケーションの活性化」や「組織文化の醸成」を目的として、従業員の出社を促す「オフィス回帰」の流れが顕著になっています。外資系大手コンサルティングファームのアクセンチュアが「週5日出社」を全従業員へ求めたという話題は、記憶に新しいことでしょう。
しかし、コロナ禍の間にオフィスを縮小移転した企業も多く、「いざ出社を増やそうにも、従業員を受け入れるスペースが足りない」という新たな課題が生まれています。
そこで、移転先の有力な選択肢として浮上したのがセットアップオフィスです。従来のように内装工事で数ヶ月待つ必要がなく、スピーディーな増床ニーズに対応できる点が評価されました。さらに、テレカンブースなど、ハイブリッドワークといった現代の働き方に最適化された環境がすでに整っていることも、人気を後押しする大きな要因となっています。
参考サイト:アクセンチュアが6月から全社員に週5日のフル出社を要求、オフィス回帰の波到来か|日経クロステック(xTECH)
成長中のスタートアップに人気
セットアップオフィスとは、特に成長ステージにあるスタートアップやベンチャー企業と非常に相性が良いオフィスでもあります。
成長フェーズにもよりますが、まだまだ資金面に課題が多いスタートアップ。内装工事が不要で初期費用を大幅に抑えられ、スピーディーに入居できるセットアップオフィスは、こうした企業のニーズにまさしく合致するのです。
さらに、企業の成長に不可欠な人材採用の観点からも、セットアップオフィスは大きな強みとなります。設立間もない認知度の低いスタートアップであっても、デザイン性の高い洗練されたオフィスを構えることで、求職者に対して良い企業イメージを与え、採用力を高める効果が期待できます。
実際に、就職活動中の学生の多くがオフィス環境を重視するという調査結果もあり、魅力的なオフィスは優秀な人材を惹きつけるための重要な投資と言えるでしょう。
セットアップオフィスとその他のオフィスタイプとの違い
ここまでセットアップオフィスの特徴を紹介してきましたが、他にも様々なタイプのオフィスが存在します。
ここでは、冒頭でも触れた「通常オフィス」や、セットアップオフィスとよく混同されやすい「居抜きオフィス」をはじめ、「サービスオフィス」「レンタルオフィス」など、代表的なオフィスタイプについて、その特徴を解説していきます。
通常オフィスの特徴
通常オフィスとは、これまでにも触れてきた通り、内装構築のない状態で貸し出される、最も一般的な賃貸オフィスです。
最大の特徴は、レイアウトやデザインの自由度が非常に高い点にあります。壁の配置から床材、照明に至るまで、自社のブランドイメージや働き方に合わせて、ゼロから理想のオフィス空間を創り上げることが可能です。
その反面、数百万~千数百万の高額な内装工事費と数ヶ月に及ぶ内装準備期間が必要になる点が大きなデメリットと言えます。また、退去時には、原則として入居時の状態に戻すための原状回復工事も発生します。
一概には言えませんが、初期費用と入居までのスピードを重視するならセットアップオフィス、時間をかけてでも内装の自由度を追求するなら通常オフィスが適しているでしょう。
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居抜きオフィスの特徴
居抜きオフィスは、内装や家具が整っている点でセットアップオフィスと似ていますが、決定的な違いは「誰がその内装・家具を用意したか」という点にあります。
セットアップオフィスが、貸主によって新しくデザイン・施工された内装であるのに対し、居抜きオフィスは、あくまで前入居テナントが設置したものをそのまま引き継いだ内装です。そのため、引き継いだ内装設備が古かったり、自社の企業イメージに合わない可能性も考えられます。場合によっては古い設備を修繕したりと、想定外の費用が発生するケースもあるでしょう。
初期費用は通常オフィスより安く、賃料は通常オフィスと同水準であることから、コストを最優先するなら居抜きオフィスも選択肢になり得ます。しかし、デザイン性や働く環境の質を重視するなら、セットアップオフィスの方が満足度は高い場合が多いでしょう。
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サービスオフィスの特徴
サービスオフィスとは、家具付きのオフィススペースに、受付対応や電話代行といった手厚いビジネスサービスが付帯したオフィス形態です。
都心の一等地のビルに多く、高級感のある共用ラウンジや会議室を備えているのが特徴で、入居企業は自前で受付スタッフなどを雇用することなく、ビジネスに必要なプロフェッショナルなサポートを受けられます。
他のオフィスとの大きな違いは、こうした人的なサポートサービスの有無です。契約形態も賃貸借契約ではなく「サービス利用契約」が一般的で、利用料にはサービス費用も含まれるため、坪単価で換算するとかなり割高になります。来客対応などを外部に任せ、少人数でスピーディーに一等地に拠点を構えたい場合に適しています。
レンタルオフィスの特徴
レンタルオフィスは、サービスオフィスから手厚い付帯サービスを省き、業務に必要な最低限の設備(机、椅子、ネット回線など)を備えた個室を、より手軽に借りられるオフィス形態です。
1名から数名で利用する小さな個室が中心で、月単位といった短期間での契約も可能なため、コストを抑えてすぐに働ける個室スペースを確保したい場合に適しています。
レンタルオフィスは、個人事業主の利用や企業がプロジェクト単位で利用する際の「作業用の小部屋」といった位置づけです。企業の信用度やブランディング、従業員のための快適な環境を整えたいフェーズの企業にとっては、セットアップオフィスなどの自社専用スペースを確保したオフィス形態が適していると言えるでしょう。
シェアオフィス/コワーキングスペースの特徴
シェアオフィスやコワーキングスペースはレンタルオフィスよりもさらにオープンな形態で、一つの空間を複数の企業や個人で共有(シェア)して利用するのが特徴です。常に他社の利用者と空間を共有するため、機密情報の取り扱いやWeb会議の音声などには注意が必要になります。
特定の個室を持たず、フリーアドレスのデスクで作業をするのが一般的で、利用者同士の交流から新たなビジネスチャンスが生まれることもあります。月額数万円からと非常に低コストで利用できるため、主にフリーランスや創業直後のチームに選ばれています。
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バーチャルオフィスの特徴
バーチャルオフィスは、これまで紹介してきたどのオフィスタイプとも異なり、物理的なワークスペースを持たない、名前の通り「仮想」のオフィスです。
主なサービスは、法人登記にも利用できる事業用の「住所」や「電話番号」をレンタルするもので、届いた郵便物の転送や電話の応対代行なども依頼できます。月額数千円からと非常に安価ですが、従業員が出社して働くための物理的な空間は一切提供されません。
いわゆる「オフィス選び」の選択肢には、あまり含まれることはないでしょう。
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セットアップオフィスの3つのメリット
各オフィスの特徴もご理解いただいたところで、今回の主題でもある「セットアップオフィス」を利用することで得られるメリットについて、詳しく解説していきます。
1.入退去時にかかる時間・手間・費用が削減できる
セットアップオフィスを利用する最大のメリットは、オフィス移転にかかる初期費用、時間、そして移転の手間を大幅に削減できる点です。
通常オフィスであれば必須となる内装工事が不要なため、総額で数百万円以上かかることもある工事費用をまるごと削減可能で、物件によってはオフィス家具も備え付けられており、その購入費用も抑えることができます。
また、費用面だけでなく、業者選定やデザインの打ち合わせ、工事の立ち会いといった一連の煩雑なプロセスが不要になることも、効率性を重視する企業にとっての大きなメリットです。
実際に『Officci』を利用しセットアップオフィスへの移転を実現されたCloudbase株式会社様の事例では、自社物件の取り扱いが多い『Officci』ならではのメリットを活かし、仲介手数料も含め、2,000万円前後の移転費用削減を実現しています。
2.オフィス環境が整っているため、すぐに業務が開始できる
セットアップオフィスとは、内装工事やインフラ整備が完了しているオフィスの形態であり、移転後スムーズに業務をスタートできる点も大きな魅力です。
通常オフィスの場合、契約から入居までに数ヶ月の準備期間を要し、その間は事業活動にも影響が出かねません。一方、セットアップオフィスなら、内装工事などのプロセスをカットすることでオフィスが機能するまでの期間を大幅に削減し、ビジネスの機会損失を最小限に抑えることができます。
顕著な事例として株式会社SoVa様の事例では、「たった1営業日の引越しで移転完了」という、最低限の負担での業務再開を実現できています。
3.従業員満足度・採用力向上につながる
セットアップオフィスがもたらすメリットは、コストやスピードだけではありません。
プロのデザイナーによって設計された快適で機能的なオフィスは、そこで働く従業員のモチベーションを向上させます。充実したリフレッシュスペースやコミュニケーションエリアによって、日々の働きやすさはもちろん、エンゲージメントや定着率の向上にも貢献するでしょう。
さらに、この魅力的なオフィス環境は、採用活動における強力な武器にもなります。特にまだ知名度の高くないスタートアップにとって、洗練されたオフィス空間は「企業の顔」として求職者にポジティブな印象を与え、入社の決め手の一つになり得ます。人材獲得競争が激化する現代において、オフィスは事業成長を支える重要な経営資源なのです。
Meltly株式会社様の事例でも、採用決定率が2/3から3/4に向上するなど、採用面での大きな成果を実現されています。
セットアップオフィスを利用する際の注意点
多くのメリットがある一方で、セットアップオフィスを利用する際には、いくつか注意すべき点も存在します。
賃料が高くなるケースが多い
セットアップオフィスの月額賃料は、通常オフィスに比べて割高に設定されています。3年から5年といった長期で利用し続けた場合、総支払額では通常オフィスを借りる方が安くなるケースもあり、自社の成長フェーズに合わせて、最適なコストのかけ方を選択することが重要です。
ただし、本記事の前半でも述べたように、移転のペースが早いスタートアップやベンチャー企業にとっては、「多額の初期投資を、月々の賃料として平準化している」と捉えることもできます。
事業の立ち上げ期において、手元のキャッシュを最大限事業成長に投資したいと考えるスタートアップ・ベンチャー企業なら、むしろ合理的な財務戦略にもなると言えるでしょう。
内装・レイアウトの変更は難しい
セットアップオフィスとは、完成された内装をそのまま利用することが前提のオフィスであるため、入居後に内装やレイアウトを自由に変更することは難しいという制約があります。
「会議室を一つ増やしたい」「壁を立てて部屋を区切りたい」といった大規模な変更はもちろん、壁紙の色を変えるといった軽微な変更も、原則として認められないケースがほとんどです。そのため、入居後に「使い勝手が悪い」といった問題が生じないよう、契約前に、そのレイアウトが自社の働き方に本当にマッチしているかを慎重に見極める必要があります。
セットアップオフィスを活用しつつ、どうしても自社のブランドカラーを入れたい場合には、Cloudbase株式会社様の事例のように、敢えて家具付きではないオフィスを選び、「オフィス家具でブランドイメージを反映する」といったことが、有効な手段となるでしょう。
物件数が限られている
注意点の三つ目として、セットアップオフィスは現時点ではまだ物件数が限られているという点が挙げられます。
比較的新しいオフィスの形態であるため、通常オフィスに比べると選択肢が少ないのが実情ですが、その人気の高まりから近年は供給も増えており、特に都心部では新しい物件が次々と誕生しています。
特に『Officci』のような「セットアップオフィス専門」のサイトではその取扱い数も多いため、セットアップオフィスを検討する場合には、そういった特化型の物件サイトを利用することで、自社の理想に合ったセットアップオフィスを見つけやすくなるでしょう。
セットアップオフィス利用がおすすめのケース
これまでのメリットと注意点を踏まえた上で、セットアップオフィスの利用は具体的にどのような企業や状況におすすめなのでしょうか。
ここでは、代表的な3つのケースをご紹介します。
スタートアップ・ベンチャー企業のオフィス利用
これまでも繰り返し触れてきましたが、セットアップオフィスが最もその真価を発揮するのが、スタートアップやベンチャー企業のオフィス利用です。
事業の成長スピードを最優先し、限られた資金を本業に集中させたい企業にとって、初期費用と準備期間を大幅に削減できる点は、何物にも代えがたいメリットになります。
また、事業規模が急拡大し、数年後にはより広いオフィスが必要になる可能性が高いスタートアップにとって、将来の再移転を見据えやすいセットアップオフィスは、非常に柔軟で合理的な選択と言えるでしょう。
営業拠点や支社オフィスとしての利用
次に、本社とは別のエリアに新たな営業拠点や支社をスピーディーに開設したい場合にも、セットアップオフィスは非常に有効です。
内装工事や、物件によっては家具選定の手間もないため、展開を決定した先での営業活動をいち早くスタートさせることができ、加えて高いデザイン性・機能性も備えている物件が多いことから、企業の営業拠点・支社オフィスとして、ブランドを損なわず事業展開できるというメリットもあります。
サテライトオフィスやプロジェクト拠点としての利用
本格的な拠点としてだけでなく、期間限定のプロジェクトルームやサテライトオフィスとしての利用にも、セットアップオフィスは適しています。
セットアップオフィスであれば多額の初期投資や退去時の原状回復も不要な場合が多く、事業の先行きを見極めながら、低リスクで新たな市場に進出することが可能になります。将来の事業戦略変更に伴う拠点の統廃合・移転の際にも、フットワーク軽く対応しやすいでしょう。
セットアップオフィスを選ぶ時に押さえるべきポイント
ここまでの内容をご覧いただき、「セットアップオフィスを利用するイメージが固まってきた」という方へ、実際にセットアップオフィスを検討する上で押さえておくべき、4つの重要なポイントをご紹介します。
1.成長を見据えた十分な広さを確保できているか
オフィス選びの最も基本的なポイントは、自社の規模に適した広さが確保されているかどうかです。
特にスタートアップの場合、自社の事業計画・成長フェーズに合ったセットアップオフィスを選ぶことが重要で、現在の従業員がストレスなく働ける執務スペースや会議室の確保はもちろん、少なくとも1〜2年後までの採用計画を考慮し、少し余裕のある広さの物件を選ぶことで、安定した事業環境を維持することができます。
2.必要な機能やセキュリティ環境を備えているか
従業員が働きやすい環境を実現できるオフィスレイアウトや、機能が備えられているかをきちんと確認することも大切です。
執務スペースだけでなくオープンスペースにも気を配り、テレカンブース、ファミレス席、半個室ブース、リフレッシュ用のカフェラウンジなど、それぞれの機能の有無や数も把握します。実際にそこで働いているイメージを想像し、過不足ないセットアップオフィスかどうか、冷静な目で見極めましょう。
また、セキュリティ環境もオフィス選びの重要なポイントの一つです。隣接する別の企業のオフィスに配慮した遮音性があるか、入退室の管理もきちんと行われているかも把握する必要があります。
入退室管理システムとして、スマートロック型が多く導入されていますが、アプリ、ICカード、カメラ連動型、顔認証対応など、製品ごとにさまざまな機能があります。自社に合った入退室管理システムを導入しているかどうかも確認しておきましょう。
3.立地やアクセスは最適か
セットアップオフィスのスペックだけでなく、どこにオフィスを構えるかという「立地」面も、非常に重要な選定ポイントです。
従業員の通勤のしやすさは、日々の満足度に直結します。最寄り駅からの距離や利用できる路線の数はもちろん、周辺の飲食店の充実度やコンビニの有無といった環境も、働きやすさを左右する要素です。
また、顧客や取引先が訪問しやすいかというアクセスの良さも考慮すべきです。ビジネス街やターミナル駅の近くにオフィスを構えることは、ビジネスチャンスの拡大や企業の信頼性向上にも繋がります。従業員、顧客、そして自社のブランドイメージという多角的な視点から、自社にとって最適な立地を選びましょう。
4.自社のブランドや企業文化とマッチするオフィスデザインか
セットアップオフィスはデザイン性の高い物件が多いことも魅力の一つですが、そのデザインが自社のブランドイメージや企業文化に合っているかを見極めることも、忘れてはならない重要なポイントです。
「デザインがおしゃれだから」という理由だけで決めるのではなく、「この空間は自分たちらしいか?」「このオフィスは、私たちが目指す姿を体現しているか?」という視点で、客観的に評価することが大切です。従業員が愛着を持ち、訪れる人が企業の魅力を感じられるようなオフィスを選びましょう。
セットアップオフィス移転 成功事例
ここでは、セットアップオフィスへの移転が成功した事例をご紹介します。実際の企業の体験を通じて、スタートアップ・ベンチャー企業の皆様がスムーズにオフィス移転を進めるための参考にしていただければと思います。
会議室にこだわったセットアップオフィスへの移転事例
一つめの事例をご紹介します。渋谷エリアにある、従業員数40名程度のSaaS系企業の移転事例です。こちらの企業では、シェアオフィスからセットアップオフィスへの移転を行いました。
移転のきっかけとなったのは、来客や打ち合わせの増加です。事業の拡大にあわせて
来客や社内コミュニケーションの機会が増えていたのですが、利用していたシェアオフィスでは共用会議室や共用フォンブースを活用するため、予約の取りづらさなどに不便さを感じていました。しかし、シェアオフィスならではのおしゃれな内装や設備などのグレードを手放したくないという要望がありました。
そこで、シェアオフィスのメリットを維持しながら、会議室やテレカンブース付きのオフィスを探していました。通常のオフィスであれば費用が大きくかかる要望なのですが、近隣エリアでご要望にマッチするセットアップオフィスをご紹介し、即決いただきました。専有部となった会議室やテレカンブースのおかげで、予約が取りづらいという不便も解消され、内装もおしゃれで社内や取引先からの反応も非常に良好とのことです。
通常のオフィスでは予算に合わない条件でも、セットアップオフィスであれば、ご要望にぴったりのオフィスが見つかる可能性があります。
▼「会議室不足」を解消した『Officci』ご利用企業様事例はこちら
移転にかかる工数を最小限にしたセットアップオフィスへの移転事例
二つめの事例をご紹介します。神保町エリアにある、従業員40名程度のプラットフォームサービス系企業の移転事例です。こちらの企業でも、シェアオフィスからセットアップオフィスへの移転を行いました。
移転のきっかけとなったのは、従業員数の増加です。事業が順調に成長し、従業員も増える中、現在利用しているシェアオフィスでは座席数の拡張が限界になってしまいました。快適な業務環境を提供するため、スペースの拡張が急務となっていました。
しかし、事業に専念したいという強い意向から、移転に伴う手間やコストをできるだけ抑えたいと考えていました。そこで、移転にかかる工数が少ない、家具付きでWi-Fi完備、さらに敷金がゼロのフルセットアップオフィスをご紹介いたしました。
希望にぴったりの物件をご紹介することができたことで、手元資金を温存しつつも業務への影響を最小限に抑えることができました。スムーズな移転だったことで、新しい環境での体制もすぐに整えることができ、チーム全体の士気も向上したと聞いております。
オフィス移転が事業にマイナスの影響を及ぼしてしまっては本末転倒です。そのため、オフィスの移転時には業務への影響を考慮しながら、慎重にオフィスを選定する必要があります。
▼「移転項数削減」を実現した『Officci』ご利用企業様事例はこちら
スタートアップ企業におすすめのセットアップオフィス
最後に、サンフロンティア不動産が取り扱う、スタートアップ企業におすすめのセットアップオフィス物件をいくつかご紹介します。ぜひ自社のオフィス選びの参考になさってください。
芝公園駅徒歩5分、東京タワーを望むデザイナーズ・セットアップオフィス
本物件は、芝公園駅から徒歩5分、赤羽橋駅から徒歩3分の好立地に位置する、約123坪の大規模セットアップオフィスです。
2025年1月にリニューアルを完了した室内は、世界的設計事務所「ゲンスラー」が監修。東京タワーをモチーフにした赤と白のアイコニックな壁面デザインが、訪れる人の目を引きます。約123坪の執務室は50席規模に対応し、会議室3室とテレカンブース3室を完備。採用にも活用できる入居者専用ラウンジも備え、企業の成長を力強く後押しします。
複数路線利用可能で都心へのアクセスも抜群な、事業拡大を目指すスタートアップ企業様に最適な物件となっています。
▽スタートアップ企業様へのオフィスおすすめポイント
1.内装・家具付きセットアップオフィスで初期投資を大幅削減
2.即日入居可能で迅速な事業展開をサポート
3.会議室3室・テレカンブース3室・専用ラウンジ完備で充実した執務環境を実現
五反田駅徒歩5分!人気の「五反田バレー」のフルセットアップオフィス
本物件は、スタートアップの聖地「五反田バレー」に位置する、約80坪のフルセットアップオフィスです。五反田駅から徒歩5分の好立地で、品川駅や羽田空港へのアクセスも良好。2024年に内装セットアップ工事とエントランスリニューアルが完了し、高級感のあるエントランスと明るい執務室が魅力となっています。
32席規模の執務スペースに加え、6名用・10名用の会議室各1室、テレカンブース3室、広々としたラウンジスペースとソファ席を完備。
即日入居可能で、国内外への事業拡大を目指すスタートアップ企業様に最適な環境が整っています。
▽スタートアップ企業様へのオフィスおすすめポイント
1.仲介手数料無料で初期コストを大幅削減
2.内装・家具完備で即日入居可能、スピーディーな事業展開を実現
3.会議室2室・テレカンブース3室・ラウンジ完備で多様なワークスタイルに対応
五反田駅徒歩7分!共用部充実のリニューアル済セットアップオフィス
本物件は、JR五反田駅から徒歩7分の立地にある、リニューアル済みのセットアップオフィスです。85.42坪の貸室内に54席推奨の執務スペースと、4名用・6名用会議室各1室、テレカンブース3室を完備しています。
木目調の壁面を随所に取り入れたモダンで高級感のあるデザインが特徴で、温かみのあるリラックスした環境で業務に取り組めます。
ビル内共用ラウンジには、8名用会議室2室・テレカンブース4室などの充実した共用設備を備え、拡大フェーズのスタートアップ企業様に最適な環境となっています。
▽スタートアップ企業様へのオフィスおすすめポイント
1.仲介手数料無料で初期費用を大幅削減
2.内装完備で、スムーズな移転が可能
3.専用の会議室・テレカンブースに加え、ビル内の共用設備も充実
まとめ|スタートアップのオフィス移転でお困りならサンフロンティア不動産にご相談ください
本記事では、セットアップオフィスとは何か、その定義からメリット・注意点、選び方のポイントまでを網羅的に解説しました。
内装工事が完了し、デザイン性の高い空間ですぐに事業をスタートできるセットアップオフィスは、初期費用を抑え、事業成長に集中したいスタートアップやベンチャー企業にとって、非常に強力な選択肢であることをご理解いただけたかと思います。
もし、この記事を読んでセットアップオフィスに興味を持たれた方、あるいは自社に最適なオフィスが分からずお悩みの方がいらっしゃいましたら、ぜひ私たちサンフロンティア不動産にご相談ください。弊社は、数多くのスタートアップ企業のオフィス移転を支援してきた実績と、豊富な物件情報がございます。皆様の事業成長を加速させるオフィス移転の実現を、全力でサポートさせていただきます。


記事監修者
菅野 勇人
宅地建物取引士
セットアップオフィスから一般的なオフィスまで、多種多様なオフィスビルの魅力や特徴を熟知したオフィス物件マニア。
スタートアップ企業の移転支援経験が多く、そこで得た知見を活かし、お客様の理想のオフィス探しを全力でサポートいたします。